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夜行百モノカタリ

~月見月の百鬼夜行私的考察ブログ~

   

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木魅(こだま)Kodama






安永5年(1776年)に刊行された鳥山石燕の妖怪画集「図画百鬼夜行」「前編陰」の木魅です。













こちらが石燕作「木魅」です。









ここに出てくるお爺さんとお婆さん。妖怪「木魅」ということですが・・・

愛くるしいお二人
ん~待てよ、どこかで・・・見たことがあると思ったら
高砂ですよこれは

何故に妖怪化しているの?

という事で、調べてみました^^

ウィキペディアによると
『高砂』 (たかさご) は能の作品の一つ。相生の松によせて夫婦愛と長寿を愛で、人世を言祝ぐ大変めでたい能である。古くは『相生』『相生松』と呼ばれた。

物語の内容は
九州阿蘇宮の神官が播磨の国、高砂の浦にやってきた。春風駘蕩とする浦には松が美しい。遠く鐘の音も聞こえる。そこに老夫婦が来て、木陰を掃き清める。老人は古今和歌集の仮名序を引用し、高砂の松と住吉の松とは相生の松、離れていても夫婦であるとの伝説を説き、松の永遠、夫婦相老(相生にかけている)の仲睦まじさを述べる。
命あるものは全て、いや自然の全ては和歌の道に心を寄せるという。ここで老夫婦は自分達は高砂・住吉の松の精である事を打ち明け、小舟に乗り追風をはらんで消えて行く。

神官もまた満潮に乗って舟を出し(ここで『高砂や…』となる)、松の精を追って住吉に辿り着く。
『われ見ても 久しくなりぬ住吉の、岸の姫松いく代経ぬらん』(伊勢物語) の歌に返して、なんと住吉明神の御本体が影向(ようごう)され、美しい月光の下、颯爽と神舞を舞う。
『千秋楽は民を撫で、萬歳楽には命を延ぶ、相生の松風、颯々の聲ぞ楽しむ、颯々の聲ぞ楽しむ』。

と言うものでした。
さらに

現在の高砂市内にある高砂神社の社伝によれば、ひとつの根から雌雄の幹の立ち上がる「相生の松」が境内に生い出でたのは神社開創から間もない頃のことであったが、ある日ここに二神が現われ、「我神霊をこの木に宿し世に夫婦の道を示さん」と告げたところから、相生の霊松および尉(じょう)・姥(うば)の伝承が始まったとする。
とあり
俗謡に「おまえ百までわしゃ九十九まで、共に白髪の生えるまで」と謡うものがあり、これも『高砂』の尉・姥に結びつけて考えられている。俗説として、「百」は「掃く」、すなわち姥の箒を意味し、「九十九まで」は尉の「熊手」を表すのだという。

なるほど
木魅とは松の精霊のことでしたか。
しかも霊験あらたかな目出度い・・・?

それが百鬼夜行するのか?

どうして石燕は高砂を「画図百鬼夜行」に加えたのか
どうやら裏がありそうです

なので、また調べてみました。すると・・・
高砂市のホームページ
http://www.city.takasago.hyogo.jp/index.cfm/7,1947,85,html
尉と姥伝説によると
その昔、高砂神社の境内に、一本の根から雌雄の幹が左右に分かれた松が生え、「尉と姥」に姿を変えたイザナギ・イザナミの2神が現れ夫婦の在り方を説きました。 以後、この木を「相生の霊松」と呼び、この2神を縁結びと夫婦和合の象徴として信仰するようになりました。

イザナギ・・・イザナミ?二神というのは日本書紀や古事記に見る祖神のことか
なるほどそういうことか
国産みの最中で伊弉冉(いざなみ)は死んでしまいますが、伊弉諾(いざなぎ)は会いたい一心で黄泉の国に向かいます。そこで醜く腐敗した伊弉冉を見て逃げ出すのですが、あろうことか黄泉国と地上との境である黄泉比良坂(よもつひらさか)の地上側出口を大岩で塞ぎ、伊弉冉と完全に離縁してしまうのです。その時に岩を挟んでした二人の会話が・・・

イザナミ「お前の国の人間を1日1000人殺してやる」
イザナギ「それならば私は、1日1500の産屋を建てよう」

もう夫婦和合どころの話じゃないよ


そうして木魅はと化す
そうですね石燕さん

でも何というか、お二人の表情はとても幸せそうな顔をしている
物の怪というより、やはり精霊としての意味合いが強いように思われます

百鬼夜行もまた何か隠された裏がありそうです

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